扶養と年収の壁について〜2024年改正〜

パンニャン

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扶養と年収の壁とは?

パン屋さん

従業員の年末調整の資料が出来上がったよ!  
パートさんから「扶養の範囲内だから大丈夫」とよく言われるけど、  
そもそも扶養や年収の壁ってどういう意味なんだろう?

パンニャン

「扶養」ってよく聞くけど、詳しくは知らない方も多いですよね。  

扶養とは

「扶養」とは配偶者や親族を経済的に援助している状態のことで、税金面では「配偶者控除」や「配偶者特別控除」を受けられたり、 社会保険の被扶養者として保険料を負担しなくて済んだりといったメリットがあります。  そのために設けられている収入制限を一般的に  「年収の壁」と呼ぶわけです。

年収の壁の種類

パンニャン

年収の壁には大きく分けて2種類あります。  
「税金に関わる壁」と「社会保険に関わる壁」ですね。

(1) 税金に関わる壁
・「103万円の壁」が代表的。  
・収入が103万円を超えると所得税がかかり始めたり、控除の段階が変わることが多い。  
・配偶者控除や配偶者特別控除が適用できるかどうかに影響。
(2) 社会保険に関わる壁
・「130万円の壁」が代表的。
・年収130万円を超えると、被扶養者から外れて自分で社会保険料を支払う可能性が出てくる。  
・勤務先の規模(従業員501人以上など)によっては、「106万円」あたりが基準になる場合もある。

パンニャン

つまり、「103万円の壁」を超えると税金が、「130万円(あるいは106万円)の壁」を超えると社会保険料がかかってくるケースが多いというわけです。

改正ポイント:2024年からの「123万円の壁」

パンニャン

今回の一番大きな変更点です。  
2024年分(令和6年分)の所得からは、
配偶者特別控除が受けられる年収上限が123万円まで拡大されます。  
これにより、「103万円を少し超えてしまった…」というパートさんでも、123万円までなら所得税がかからない、または軽減される可能性が高くなります。

パン屋さん

なるほど。じゃあ「もっと働けそう」という人も出てくるんだね。  
でも、社会保険の方はどうなの?

パンニャン

社会保険については大きく変わりません。  
たとえ年収が123万円まで税金の負担が軽くなっても、  130万円前後(あるいは106万円)を超えれば保険料が発生する可能性があります。  
そのため、税金と社会保険の「壁」は分けて考える必要がありますね。

まとめ

・ 「扶養内で働く」には、税金面・社会保険面で異なる収入ラインがある。
・2024年改正により、年収123万円までは配偶者特別控除が受けられ、税金が軽くなる場合がある。  
※ 一方で、社会保険の壁はこれまでどおりなので、収入が一定額を超えると扶養から外れるリスクがある。
※ご不明点や詳細については、早めにご相談ください。

パンニャン

今後、より詳しい情報や図解などがまとまり次第、改めて記事をアップデートしてお知らせしますね。  
皆さまの働き方やご家族の扶養状況に、少しでもお役に立てば幸いです!

この記事を書いた人

パンニャンこと税理士法人ベイカ・ワンのスタッフです。
少しでもご不安なことがあればお気軽にLINEの経営相談窓口よりご相談ください。

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