税金を前もって納める制度:予定納税について解説

パンニャン

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今月の目次

予定納税について

パン屋さん

決算の時期じゃないのに消費税や法人税の納
付書が届いたけど、何で?

パンニャン

それは予定納税といって、その年度に見込まれる税金の一部を事前に納める制度によるものです。決算時に一括で納税するのではなく、分割で支払うことで資金繰りに余裕を持たせる目的があります。

パン屋さん

なるほど!でも去年は届かなかったような気がするけどなぁ。

パンニャン

予定納税は全員が対象ではなく、前年度の税額が一定額を超えることで対象になります。また、対象の税目は法人税・消費税・所得税です。

パン屋さん

そういえば、個人事業主の時にも、口座から税金が
引き落とされていたな!

パンニャン

それぞれの税金について、納付時期と納付額を見てみましょう。

納付時期と納付額

法人税
前年度の法人税額(年額)納める時期納める金額
20万円超事業年度開始から半年を経過した月から2か月以内前年度の法人税額(年額)の2分の1
20万円以下予定納税なし予定納税なし
消費税
前年度の消費税額(年額)納める時期納める金額
4,800万円超11回に分けて納付
※時期については状況により異なるため省略
前年度の消費税額(年額)の12分の1
400万円超から
4,800万円以下
3回に分けて納付
事業年度開始から3か月・6か月・9か月を経過した月から2か月以内
前年度の消費税額(年額)の4分の1
48万円超から
400万円以下
事業年度開始から半年を経過した月から2か月以内前年度の消費税額(年額)の2分の1
48万円以下予定納税なし予定納税なし
所得税
前年度の所得税額(年額)納める時期納める金額
15万円以上2回に分けて納付
第一期(7/1〜7/31)
第二期(11/1〜11/30)
前年度の所得税額(年額)の3分の1
15万円未満予定納税なし予定納税なし

確定申告では年税額を計算して、予定納税で納めた金額を差し引いて納税します。 その年度の年税額が前年度と比べて減った場合は、確定申告での納税額が少なく感じたり、場合によっては還付になることもあります。

パンニャン

前期よりも納税額が少なくなることがわかっている場合(業績
が大幅に下がっているなど)には、申告することで予定納税額
を引き下げることもできます。

予定納税と定額減税

パン屋さん

そういえば、所得税は今年定額減税があるよね?
予定納税額に影響があったりするの?

パンニャン

その通りで、影響があります。 令和6年の予定納税がある方については、第一期分から本人分(3万円)が控除されます。 ただし、扶養家族の分については別途申請をするか、確定申告時に控除されることになります。 また、例年の第一期分の納付時期は7/1~7/31ですが、今年に限り納付時期が7/1~9/30に変更となっています。口座振替の方は9/30に引き落とされるので口座残高に気をつけましょう!

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次回予告

パンニャン

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この記事を書いた人

パンニャンこと税理士法人ベイカ・ワンのスタッフです。
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